ブレインフォグ

寿楽鍼灸整骨院　ブレインフォグ

英語

brain fog

・ブレインフォグとは

執筆者

井出貴之（鍼灸師）プロフィール

ブレインフォグとは

ブレインフォグは直訳すると「脳の霧」です。

ブレインフォグとは、頭の中にモヤがかかったようなボンヤリとした症状をさしますが、正式な医学用語ではありません。

コロナウイルス感染症の後遺症として話題になっていますが、以前から、うつ病などの症状として、ブレインフォグは知られています。

ブレインフォグが見られる病気

ブレインフォグが見られる病気には以下があります。

コロナ後遺症、うつ病、適応障害、慢性疲労症候群、躁鬱病、ADHD、アルコール依存症、PMS、パニック障害、不安神経症、更年期障害、睡眠障害（不眠症・過眠症）、ASD（自閉症スペクトラム・アスペルガー症候群）、など

ブレインフォグとオミクロン株

コロナ後遺として、デルタ株までは味覚障害や嗅覚障害がさわがられていました。

ブレインフォグを訴える方はオミクロン株以降に増えているようです。

ブレインフォグの症状

ブレインフォグは以前に比べて考えがうまくまとまらずに、記憶力の低下、集中力の低下、物忘れなどがみられます。

「最近何か頭がスッキリしない」「最近ボーッとすることが多い」など、

コロナが治って数ヶ月経ってから「頭が重たく感じてなにかがおかしい」と気づく場合もあるようです。

日常生活でのブレインフォグ

人と話していても、内容が理解できずに、あいづちをうっている。

文書を読んでいても、文字だけ追っているだけで、内容を理解できない。

知り合いに出会っても名前がてでこない。

慣れているはずの道に迷う

メガネやマスクをしているのに、メガネやマスクを探す

一度に色々いわれると、対応できない　　

やろうと思っていたことを忘れる

など

ブレインフォグからの回復期間

ブレインフォグから回復するまでの期間は個人によりさまざまです。

コロナ後遺症のブレインフォグからの回復としては、半年以内に症状の改善がみられることが多いようです。

1年以上長期化する場合も多く、人によってはなかなか社会生活に戻れなく悩んでおられる方も多いようです。

ブレインフォグを発症する時期

ブレインフォグが出る時期は人により異なります。

コロナの感染直後に発症する人もおられます。

コロナから回復した後に発症する人もおられます。

一度ブレインフォグが治ったように感じても、再発したり、治ったりを繰り返す方もおられるようです。

ブレインフォグの考えられる原因

ブレインフォグの考えられる原因としては以下の脳への負担が増す行為が考えられます。

スマートフォン、タブレット、パソコン、ゲーム機などを長時間している。

学校や会社、家庭内でのトラブルやストレス。

喫煙、アルコール、甘いものの摂りすぎ。

抗うつ剤などの薬物の副作用。

強い思い込み、など

ブレインフォグを軽減する生活習慣

適度な運動、適度な休憩、適度な睡眠、栄養の偏らない食事、水分をしっかりとる、毎日の排便、

これら意識した生活のリズムをつくっていくことが大切です。

ブレインフォグが発症する原因は不明です。

したがって、その仕組みを改善する治療法はありません。

ですので、医療機関では、うつ病の薬や漢方薬で様子をみる治療が行われています。

以前からうつ病の治療として、エビデンスは不完全ですがTMS療法が期待されています。

最近では、コロナ後遺症の方にこのTMS療法を用いる医療機関が増えています。

TMS治療とは、脳を磁気で刺激して脳の働きに変化をあたえる治療法です。

しかし、根拠と信憑性が極めて疑わしい結果でミスリードし、不適切なTMS治療を行っている医療機関もあるといわれています。

ブレインフォグの鍼灸・整体・マッサージ治療

臨床で使用する経絡・経穴の例：

前腕では内関（ないかん）、合谷（ごうこく）

体全面の膻中（だんちゅう）

頭頚部の風池（ふうち）など

ブレインフォグの治療について

多くのコロナ後遺症でお困りの方々が、

当院の、自律神経系やホルモンバランスにアプローチする鍼灸整体治療を訪れています。

当院の治療は、コロナ後遺症やブレインフォグを治すための治療と言う発想よりは、

これまでの生活習慣を改めて、自律神経やホルモンバランスを安定させることにより、

その結果コロナ後遺症やブレインフォグが軽減していくといった方向性の治療になります。