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過換気症候群

英語

hyperventilation syndrome

【過換気症候群】

突然呼吸困難におそわれた!



過呼吸、動悸、息切れ、胸が苦しく、手足が痺れ、筋肉が痙攣を起こし、不安感や恐怖感でパニックになり、

「このまま死んでしまう...のではないか...?」



と、焦れば焦るほど呼吸が荒くなる。


過換気症候群 ( hyperventilation syndrome) は. 過剩換気により発作的かつ一過性に呼吸が激しくなり、さまざまな症状がおきる機能的な疾患です。

過換気症候群 過呼吸

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過換気症候群は「過呼吸症候群」と呼ばれることもあります。


検査しても病気が見つからないのに、呼吸発作の症状が起きてしまう。?



過換気症候群は、女性が男性よりも、2から3倍多く、

10代から20代の女子に多く発症します。




何かの出来事がきっかけで突然不安感が増して、過呼吸に!


「空気が十分吸えずに苦しく感じる」

大きくて速い呼吸をなん度も繰り返す!




動悸、胸部圧迫感、四肢の痺れ、ロ周囲のしびれ、筋肉の痙攣、意識が遠のく



腹痛、悪心、不安感、恐怖感

パニック

手足の冷え、不眠…



死への恐怖


過呼吸

病院で・・・

「検査をしましたが気質的な異常が見当たりませんでした、」



「これは、過換気症候群といって、機能的な問題です。」


と診断され、




「ジアゼパム(セルシン・デパス)を注射します。」

「死ぬような病気ではないので大丈夫ですよ!」



「コーヒーなどカフェインを避けましょう、乳酸も誘発物質なのでやめましょう。」



「とりあえずベンゾジアゼピン系抗不安薬(セルシン・ホリゾン・ジアゼパム)を出しますので様子をみましょう。」

「過呼吸になったらビニール袋で吐いた息を吸ってみてください」




「はあ、」

「機能的な問題、、過換気症候群‥」




「お茶はいつも麦茶かルイボスティーなんだけどな…」


「それよりも、なんか、

怖くて怖くてしょうがないんだけどな、夜も眠れなくて、




ノイローゼってこんな感じなのかな…」




「なんでもいいから早く楽にして欲しいんだけど、」

「この病気って、なんかこう、とてつもなく、奥が深いような気がして、」



「大丈夫ですよといわれても、大丈夫じゃないから来てるんだけど…




薬だけでは、治らないような、、、



解決できないような,,,気がするんだけどな…」



「カフェイン?乳酸?って…、そんなもんじゃないと思うけどな、、、」

「ビニール袋で吐いた息吸ってるけど、これってホントに効果あるのかな…」



「こんなことで良くなるなら、すでになおってると思うんだけどな…」


数日後、



突然の不安感と過呼吸……「えっ?」「なんで?」 「いわれたとうりに薬を飲みつづければ治るんじゃないの…?」




Cさんは心配で心配で仕方ありませんでした。



その日以降 出された薬は続けて飲みましたが、一向に良くなる兆しが見えてきません。




そんな時に、家族がインターネットで【過換気症候群】について調べていると、 「整体と鍼灸で過換気症候群が治る?」 「そんなことあるの?」 「それでも、このまま病院へ行っていても、ナカナカ良くなる様子が見られそうもないし…」

Cさんは整体と鍼灸で良くなると言うことに対して半信半疑でいましたが、





何度か通っているうちに体調が少しづづ良くなり、



徐々にですが普通の生活を送れるようになりました。



以前はどこで起きるかわからない過呼吸発作に怯えて過ごしていましたが、

今は電車にも乗れるようになりました。


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?【過換気症候群】に対する考え?

過換気症候群は、生理的、器質的な原因がわからないのに、


【心理的要因を基盤】として、


発作的に浅く速い不随意的な換気運動(呼吸)を無意識的に繰り返し行うことで過換気となり、呼吸困難や、さまざまな症状を呈する疾患です。



過換気症候群の多くは発作的に起こり、自然に軽快して反復することが多いです。

 


過換気症候群の呼吸性アルカローシスとは、

過呼吸により動脈血の中の二酸化炭素の分圧が低下して、呼吸性アルカローシスという状態になり、脳血管の収縮、しびれ、痙攣などをおこすと考えられています。




過換気症候群とパニック障害のつながり

不安や恐怖を伴うためバニック障害との鑑別が必要とされますが、重複することも考えられます。

過換気症候群は心因性によるものであると考えられていますが、呼吸調節系の機能不全からくることもあると考えられています。




過換気症候群の統計は?

10から20歳代の若い女性に多く、

頻度は数年に数回のものから、頻回に起こるものなどさまざまです。


持続時間は20分から1時間程度が多いです。




では、どのような仕組みで過換気症候群になるのか???

過換気症候群のメカニズムは?



性格や環境に対するストレスなどを誘因にして起こることが多いです。




過換気により、呼気中に二酸化炭素が排出されて呼吸性アルカローシスとなります。

脳血管が収縮し脳血流が低下します。

血清カルシウムイオンがアルプミンと結合して血清カルシウム濃度の低下と細胞内カリウムの減少をきたします。

不安感により交感神経受容体の機能亢進が生じます。



ちょっと難しいけど、仕組み的には一応こんな感じ!!!


PaC02の低下→脳血管収縮→脳への血流低下→意識レベル低下→失神。

交感神経の興奮→カテコールアミン分泌が促進→頻脈→動悸→発汗。

呼吸性アルカローシス→血清カルシウムイオン濃度の低下→細胞内カリウムの減少→筋硬直→テタニー型痙攣→四肢のしびれ感。



原因は??



原因の一つとして、慢性的なストレスによる脳神経系と自律神経系の何らかの侵害により、自律神経が乱れてしまう事が考えられます。



内臓をはじめとする、体は自律神経とホルモンで調節されています。

よって、その自律神経やホルモンのバランスが乱れてしまう事で不安になり、呼吸が乱れてしまうのは当然のことです。




(※考え方としては更年期とよく似ているかもしれません。)




なんだか、ハッキリとしないモヤっとしたような症状で薬による治療が始まります。


病院では薬に頼るしか方法がありません。しかも、原因がわからないまま、薬をだすのですから、

その薬は病気の原因を解決するものではありません。


薬はあくまで対症療法として一時的に症状がなくなるように【期待するもの】です。


なので薬の力で病気が治ることはありません。



それは漢方薬でも同じです。





あくまで治すのは自分の力です。





子供に薬を飲ませる事に抵抗がある親はたくさんおられます。


薬を長期化して飲む事で内臓や脳に影響が出て、それがきっかけで他の病気を引き起こす事もあります。



【過換気症候群】はストレス後の一時的な心身の乱れです。



自律神経とホルモンのバランスをゆっくりと整える方向性で治ります。治りにくい場合は必ず何らかの未解決な原因があります。



それは、体の歪み、精神的な悩み、職場や学校、家庭環境でのストレスなどなど、   

様々なことからこの症状は【ストレスと不安が原因で発症し】つづいてしまうことが考えられます。



そのストレスはそのままで、薬で症状をおさえつづけようとしても、治るものも治らないのでは・・・




本当は、本人は何が原因で、何がきっかけになっているのか薄々気付いているはずです。


しっかりと原因に気付き、その負担を減らし、新しい生活リズムを整えていく事が根本的な治療に繋がっていくと思います。




やはり薬なしの治療をオススメします。





では、どんな治療をするのか、もっと詳しく聞きたい、などの質問も随時受け付けております。



過換気症候群をきっかけに人生を見直すチャンスと考えると少しは気が楽になるかもしれません。



実際にとそのとうりだと思います。




症状が治まったとき、何気ない平凡な毎日に感謝と幸せを感じるのではないでしょうか。


皆さんの人生のほんの少しのお手伝いができれば光栄です。

過換気症候群

器質的要因が無く発作的な過換気状態により心と身体に症状をおこす症候群を過換気症候群とよびます。

求心性迷走神経が刺激されることで換気が増加する疾患

肺炎

間質性肺炎

肺水腫

肺血栓塞栓症

気管支喘息

気胸

胸郭異常

など

末梢性化学受容器を刺激して圧受容器を抑制することで換気が増加する疾患

うっ血性心不全

低血圧症

など

脳幹の呼吸中枢に対して抑制的に働いている大脳皮質が脳循環不全によって障害されることで換気が増加する疾患

中枢神経系の感染

中枢神経系の腫瘍

脳循環不全

中脳や視床下部の異常

など

薬剤により換気を増加されるもの

サリチル酸

メチルキサンチン製剤

β作動薬

など

脳幹の呼吸中枢に対して抑制的に働いている大脳皮質が脳循環不全によって障害されることで換気が増加する疾患

中枢神経系の感染

中枢神経系の腫瘍

脳循環不全

中脳や視床下部の異常

など

妊娠時の過換気

プロゲステロンなどのホルモンが呼吸中枢に影響を与えることで換気を増加させる場合もあります。

代謝性アシドーシス

代謝性アシドーシスとは、末梢性と中枢性の両方の化学受容器を強力に刺激し、低酸素血症に対する化学受容器の反応性を高めることで換気を増加させる。

過換気症候群の呼吸器系症状

胸痛

呼吸困難

など

過換気症候群の循環器系症状

血圧上昇

動悸

頻脈

など

過換気症候群の消化器系症状

腹部膨満感

腹痛

悪心

嘔吐

など

過換気症候群の精神神経症状

興奮

不安感

恐怖感

焦燥感

など

過換気症候群の神経症状

PaC02低下

血清カルシウム濃度低下

筋硬直

四肢のしびれ

口まわりのしびれ

知覚異常

筋痙攣

手指の硬直

筋力低下

めまい

脱力感

など

過換気症候群の心電図

ST低下

T波平低、逆転

などがある場合がある

過換気症候群とパニック障害との関連症状

不安感

しびれ

筋硬直

テタニー徴候

動悸

胸痛

腹痛

腹部膨満

悪心

など

過換気症候群の治療

一般的な過換気症候群は原因が不明なまま、心理療法と薬物療法(対症療法)が行われます。

死にいたる病気ではないことの説明。

不安や緊張を取り除く努力。

呼吸速度を落とすように促す。

ペーバーバッグ法は科学的根拠が得られていない。

過換気症候群の予後

約半数が発作を反復する。

多くは自然に治る。

過換気症候群の予後

過換気症候群の鍼灸・整体・マッサージ

臨床で使用する経絡・経穴の例:

背部では大椎(だいつい)、肺兪(はいゆ)、心兪(しんゆ)。

中府(ちゅうふ)。

天突(てんとつ)など。

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パニック障害


過換気症候群の鑑別疾患

過換気症候群の鑑別疾患

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参考文献

パニック障害と過呼吸

磯部潮 (著)

幻冬舎

2012/7/28 発売

過換気症候群 関連外部リンク

過換気症候群
The Japanese Respiratory Society.


過換気(過呼吸)症候群について
近畿大学


Understanding Hyperventilation Syndrome
Saint Luke’s


Hyperventilation
The Johns Hopkins University