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風池(ふうち) |

「風通し」「排水口」「神経のデトックスバルブ」
英語
Gall Bladder(GB)20
Feng Chi(Wind Pool)
風池(ふうち)
足の少陽胆経20
The Gallbladder Meridian of Foot-Shaoyang
風池
ふうち
fuchi
取穴部位
乳様突起の下端と瘂門(あもん)穴を結んだ線の中点。後頭部の髪の生え際、僅かにくぼんだ場所にあり、指を当てると心地よい“風の吹き抜け”を感じる。
筋肉
頭板状筋、頭半棘筋
運動神経
脊髄神経後枝
知覚神経
頚神経後枝(大後頭神経、後頭下神経)
血管
後頭動脈
主治
- 頭痛・偏頭痛・後頭部の重だるさ
- めまい・耳鳴り・眼精疲労
- 風邪の初期症状(首のゾクゾク感、寒気)
- 首肩こり、ストレス性の筋緊張
- 自律神経の乱れによる不眠・集中力低下
名前の由来(語源と象徴)
「風池」とは、**風(ふう)=外邪・気の流れ、池(ち)=たまり場・吹き溜まり**の意。
このツボは、**風(ふうじゃ=外からの邪気)**が集まりやすく、またそこから内部に侵入する**“玄関口”のような部位**です。
よって、「風の侵入を防ぐ門番」であり、「たまりすぎた気を解き放つ排水口」でもあります。風池を通すことは、**自然と共鳴する身体感覚の復活**を意味します。
東洋医学的意義と現代的解釈
- 風池は「陽経の気」が集まる要地であり、風邪(ふうじゃ)・寒邪を抜くには不可欠
- 肝胆の経絡上にあり、目や頭部の清明さを取り戻す調整点でもある
- 風の性質=動き・揺らぎ → 情緒不安や気の焦燥を落ち着ける役割
- 「脳疲労の抜け口」「神経のデトックスバルブ」としても応用できる
臨床応用・象徴的な使い方
- 首が固まっていて物事に煮詰まっているとき、「風通しをよくする」意識で使うと効果的
- 眼精疲労やPC作業による情報過多により「頭が熱く、首が重い」状態に適応
- 睡眠導入時、風池を温める・軽くなでることで副交感神経を優位にする
- 瞑想前に風池に軽い刺激を与えると、呼吸の深さと脳の静寂が促進される

→肩井(けんせい)
←脳空(のうくう)
→足の厥陰肝経
←手の少陽三焦経
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