漸進的筋弛緩法(ぜんしんてききんしかんほう)
英語
progressive muscle relaxation for panic disorder
パニック障害 漸進的筋弛緩法(ぜんしんてききんしかんほう)
漸進的筋弛緩法(ぜんしんてききんしかんほう) (行動療法)
漸進的筋弛緩法はアメリカの整理心理学者ジェイコブソンが開発しました。
パニック障害の症状では、交感神経優位の過剰な緊張により、全身の筋肉が緊張します。
長期間、交感神経優位の筋緊張が続くと、筋肉内に乳酸やサブスタンスPなどの老廃物が溜まり、痛みを伴うようになります。
この痛みがまた、さらなる交感神経優位の過剰な緊張を生み、さらなる全身の筋緊張を発生させます。
パニック障害の症状である不安や恐怖心は、生体の防御反射により筋肉を緊張させます。
この緊張した筋肉を和らげることにより、不安や恐怖心を弱めることができます。
不安恐怖心→筋肉の緊張
安定落ち着き→筋肉の弛緩
この逆が成り立ちます
筋肉を針などで緊張させる→恐怖心
筋肉をリラックスさせる→開放感
この原理を利用しているのが漸進的筋弛緩法です。
漸進的筋弛緩法(ぜんしんてききんしかんほう) のやり方
①楽な姿勢をとります。
②右手でゆっくりと力を入れて拳を作ります。
拳を強く握りしめたまま、2回深呼吸します。
その後、一気に拳の力を抜きます。
力を抜ききった後、2回深呼吸します。
③左手でも同じことをします。
④右肩→左肩→右腕→左腕→顔の筋肉→右の足裏→左の足裏→右足→左足→腹筋→背筋→胸筋と言うふうに、体の各パーツでおこないます。
パニック障害の方は、全身の筋肉が慢性的に緊張
パニック障害の方は、全身の筋肉が慢性的に緊張しています。
自分自身では自覚されていない方も多く、全く自覚症状のない方もおられます。
自覚症状のない方でも施術してみるとやはり筋肉が硬く変わっている箇所が見つかります。
体の筋肉が慢性的に緊張していると、頭痛や肩こり疲労感につながります。ひどい場合は頚部の筋肉の緊張により、頸動脈を圧迫し高血圧症を伴う場合もあります。
漸進的筋弛緩法は、簡単に家庭でもできる方法なので、毎日日課としてコツコツとやることで、筋緊張がほぐれ、不安感や恐怖心を軽減することにつながります。
当院では、この漸進的筋弛緩法を利用した徒手医学により、パニック障害の方の不安感や恐怖心を和らげる施術を提供しております。
全身を本来の生理的機能が働きやすい型に整えることで、全身の血流がスムースに流れ、筋緊張をより一層緩和します。
パニック障害
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参考文献
薬なし、自分で治すパニック障害
(著)森下 克也
KADOKAWA
2014年03月27日発行
臨床家のための自律訓練法実践マニュアル
(著)福山 嘉綱,自律訓練法研究会, (監修)中島 節夫
遠見書房
2015年01月16日発行
漸進的筋弛緩法 関連外部リンク
関連外部リンク
How I use Progressive Muscle Relaxation for anxiety
YoungMinds
Progressive Muscle Relaxation
THE UNIVERSITY OF TOLEDO
Progressive Muscle Relaxation
Centre for Clinical Interventions