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経絡・経穴(ツボ)

厥陰兪(けついんゆ、けっちんゆ)

「心を守るには、まず“心を守っている自分”を緩めること。」

厥陰兪は、背中から心に語りかける“静かなカウンセラー”。

英語
Bladder(BL)14
Jue Yin Shu(Pericardium Shu)

厥陰兪(けついんゆ、けっちんゆ)(心包経の兪穴)

足の太陽膀胱経14
The Bladder Meridian of Foot-Taiyang

厥陰兪
けついんゆ/けっちんゆ
ketsuinyu

取穴部位
第4・第5胸椎棘突起間の外1寸5分。
肩甲骨内縁のやや上方に位置し、背中の「緊張の柱」とも呼ばれるライン上にある。
施術者の指で左右の僧帽筋の内縁を丁寧に触診すると、微妙な陥凹を感じる。

筋肉
僧帽筋、菱形筋(大・小)

運動神経
副神経、頚神経叢筋枝、肩甲背神経

知覚神経
胸神経後枝(T4〜T5)

血管
頚横動脈の枝、後肋間動脈

足の太陽膀胱経

主治
・動悸、胸のつかえ、不整脈などの心包関連の症状
・情緒不安定、抑うつ感、神経過敏、不眠
・胸苦しさ、胸痛、息苦しさ、ヒステリー的発作
・更年期障害や月経前緊張症の精神的症状の緩和
・緊張型頭痛、肩こり(特に情動由来)

名前の由来(オリジナル解釈)
「厥陰」とは、陰の極みにあり、気が滞りやすく、巡りが一時的に停止しやすい状態を表す。
この「厥陰兪」は、心包経(心を護る経脈)の兪穴として、
“心と魂の防波堤”のような役割を担う。

「兪」は“気を通じさせ、癒しを与える”という意味を持ち、
内にこもった感情や胸の中の圧迫を、背中から静かに解き放つ出口でもある。
このツボは、古来より「心の門を静かに叩く場所」として使われてきた。

中医学的意義
・五臓の「心」は火、心包はその火を包む“制御器”のような存在
・厥陰兪は、その心包の兪穴として、心神(精神活動)を安定させる効果が高い
・情緒の抑圧(ストレス)→ 気滞 → 熱 → 胸苦しさ、という流れを防ぐ
・とくに「気と神の交わりの不調」すなわち“不眠・焦燥・涙もろさ”に有効

現代的応用
・精神科薬に頼りたくない人への自然なアプローチ
・更年期障害による精神的な起伏への対処
・胸の重苦しさや詰まり感に対して、西洋医学では原因不明とされるケースに効果
・過呼吸やパニック障害の「胸が締め付けられるような感じ」に対し、背部から心をゆるめる

臨床での組み合わせ
・厥陰兪 + 心兪 → 心神安定、不安・動悸に(精神・神経のツボ)
・厥陰兪 + 膻中(だんちゅう) → 胸部の圧迫感や閉塞感に
・厥陰兪 + 神門 → 深い不眠、心因性の動悸・焦燥感に

スピリチュアルな視点
・このツボは、**「感情の防波堤」**として機能していることが多い。
・自分でも気づかない“怒り”“悲しみ”“焦り”などがここに溜まる。
・厥陰兪を緩めることは、「心を守ってきた壁を、少しだけ溶かす行為」でもある。
・ハートチャクラ(第4チャクラ)と連動しており、「開きたいのに開けない心」を支える。

セルフケア・実践法
・背中全体を温め、胸の詰まりを後ろから解放する
・タオルを丸めて背中に当てて仰向けに寝る → 呼吸を深める瞑想と併用すると◎
・「今の自分の気持ちはどこにある?」と問いかけながらこのツボを温める

→心兪(しんゆ)

←肺兪(はいゆ)

→足の少陰腎経

←手の太陽小腸経

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