パニック障害の経穴(ツボ)

英語
Acupuncture points for panic disorder
パニック障害の経穴(ツボ)
百会、膻中、天柱、風池、手の三里、足の三里、肝兪、腎兪などに針治療をし, 足の三里, 百会などに灸治療をする。

診察のヒント
不安で不安でたまらない
気が狂いそうで、いまにも何かおこりそう。
患者は突如として、ときには何かのきっかけによって恐怖感を伴った極度の不安におそわれる。
同時に呼吸困難、動悸、冷や汗、心臓の痛み、ふるえなどの発作があり、ときにはめまいを感じて倒れる。
常に自分は気狂いになるのではないか、このまま死んでしまうのではないか、不安で不安でたまらない。
医師に診察してもらっても、これといって悪いところは無いといわれ、それでも安心できないので、つぎつぎに医師をかえてみるが、どの医師もいうことが同じで、自分の納得のゆくような説明をしてくれない、このような訴えは不安神経症である。
病気が心配になる
ガン、高血圧など、死と直接結びつく病気はかなり多い。
たまたま医師にかかったとき、「あなたは高血圧ですから、気をつけないと卒中になります。」と一言いわれると、それから気になっておちおち寝られない。
ついには、動けなくなってしまって仕事が手につかない。
高血圧だけでなく、 心臓病、ガン、肝臓病など、いろいろな病気に対して異常な関心を示し、医師を転々として何度も検査を受けて、病気がないといわれても安心できない。 いっも病気でなければいけない。
これは心気症である。
P34-35 針灸のための診断と治療 森秀太郎 著より

経絡・経穴(ツボ)
百会 (ひやくえ)
GV20
取穴部位:前髪際を入ること5寸、正中線上。
筋肉:帽状腱膜
知覚神経:大後頭神経、眼窩上神経、耳介側頭神経
血管:眼窩上動脈、浅側頭動脈、後頭動脈

膻中(だんちゅう)
CV17
取穴部位:両乳頭を結ぶ線が、胸骨体正中線上と交わるところ。
(乳頭は第4肋間の高さに当たる)
要穴:心包経の募穴、気会
知覚神経:肋間神経前皮枝
血管:内胸動脈の枝

天柱(てんちゅう)
BL10
取穴部位:瘂門穴の外、1寸3分
頭半棘筋の膨隆部の外縁にあたる
筋肉:僧帽筋、頭半棘筋、頭板状筋
運動神経:副神経、頚神経叢筋枝、脊髄神経後枝
知覚神経:大後頭神経
血管:後頭動脈

風池(ふうち)
GB20
取穴部位:乳様突起下端と瘂門穴との中間で、後髪際陥凹部。
(僧帽筋と胸鎖乳突筋の筋間の陥凹部髪際)
筋肉:頭板状筋、頭半棘筋
運動神経:脊髄神経後枝
知覚神経:頚神経後枝
血管:後頭動脈(深部に椎骨動脈が通る)

手の三里(てさんり)
LI10
取穴部位:前腕後橈側にあり、曲池穴の下2寸、長・短橈側手根伸筋の間
筋肉:長橈側手根伸筋、短橈側手根伸筋
運動神経:橈骨神経
知覚神経:外側前腕皮神経
血管:橈骨動脈

足の三里(あしのさんり)
ST36
取穴部位:膝を立て、外膝眼穴の下3寸
要穴:合土穴、四総穴、足の陽明胃経の下合穴
筋肉:前脛骨筋
運動神経:深腓骨神経
知覚神経:外側腓腹皮神経
血管:前脛骨動脈

肝兪(かんゆ)
BL18
取穴部位:第9・第10胸椎棘突起間の外1寸5分
要穴:肝経の兪穴
筋肉:僧帽筋、広背筋
運動神経:副神経、頚神経叢筋枝、胸背神経
知覚神経:胸神経後枝
血管:肋間動脈

腎兪(じんゆ)
BL23
取穴部位:第2・第3腰椎棘突起間の外1寸5分
要穴:腎経の兪穴
筋肉:腰背腱膜
知覚神経:腰神経後枝
血管:腰動脈

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針灸治療の方針
神経症
神経症は精神療法が第一義的であるが、専門的なことは別として患者の話を充分に聞いて、精神的な悩みの根源をさぐり、問題解決に対して助言し、または説得することが大切で ある。
「病める脳をなおすには、末梢からくる悪い反射効果を消さなくてはならない。」ポール・ショシャーレの言葉ではないが、身体的苦痛を針灸治療でとりのそくことによって精神的負担を軽減し、精神→肉体の悪循環をたちきることができる。
次に他覚的には、首こり、肩こり、肩背部のこりなどに対して適宜治療をする。
また神経症共通の症状である頭重、頭痛、不眠、心悸亢進、のぽせ、のどのつまりの感じ、めまい、などに対してその都度対症的に治療をして、それらを軽減することによって精神状態に好影響を及ぼす。
深谷伊三郎氏は、神経症の灸療法の研究において、神経症は暗示、説得、精神分析だけに頼らなくても、灸療法だけで充分効果を認めることができるとし、施灸穴として脊椎上の第 3胸椎~第7胸稚に至る棘突起間に著明な圧痛、硬結の反応が現われ、それに施灸して、50 例中、治癒20例、略治18例を得たと報告している。
躁うつ病については、軽症のばあいは、針灸治療で案外軽快することもある。
とくに、うつ病の時期においては、針灸治療をするのに患者があまり抵抗を示さないので、試みてみるとよい。
治療穴としては、百会、膻中、天柱、風池、手の三里、足の三里、肝兪、腎兪穴などに針治療をし、足の三里、百会穴などに灸治療をする。
二次的精神病は、原因をとり除くことが第一であって、アルコール中毒には禁酒を、麻薬中毒に禁薬をしなければならないが、専門医に回すべきである。
針灸治療の適否
〇適応
△やや適応
×不適応
神 経 症 ○
軽度の精神病 △
強度の精神病 ×
アルコール中毒 ×
麻薬中毒 ×
脳気質的疾患 ×
P39 - P41 針灸のための診断と治療 森秀太郎 著より

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参考文献
神田橋條治が教える 心身養生のための経絡・ツボ療法
(著)神田橋 條治
創元社
2020年06月10日発行
正しく知る不安障害 ~不安を理解し怖れを手放す~ (ぐっと身近に人がわかる)
(著)水島 広子
技術評論社
2010年09月03日発行
関連外部リンク
Scalp Acupuncture Treatment Protocol for Anxiety Disorders: A Case Report
National Library of Medicine
Pictures of 6 pressure points that alleviate anxiety
Medical News Today
Acupressure for Stress and Anxiety
Memorial Sloan Kettering Cancer Center