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経絡・経穴(ツボ)

地倉(ちそう)

「地倉」=言葉・感情・笑顔の蓄え口からの出口

表情の「クセ」を変える、口元の“再学習”ツボ

顔だけでなく、心の口角を上げるためのスイッチともいえる

英語
Stomach(ST)4
Dicang(Earth Granary)

地倉(ちそう)

足の陽明胃経4
The Stomach Meridian of Foot Yangming

地倉
ちそう
Chiso

取穴部位
口角の外方約4分(親指の爪の幅ほど)。
笑ったときに自然にできる口角のしわの延長線上。

筋肉
口輪筋、頬筋、笑筋

運動神経
顔面神経

知覚神経
上顎神経(眼窩下神経)、下顎神経(頤神経)

血管
顔面動脈、下歯槽動脈の枝

足の陽明胃経

主治(古典+現代応用)
・口角の下垂、顔面神経麻痺、流涎(よだれ)
・口のひきつれ、言語障害、口唇の痺れやこわばり
・現代では“作り笑いの習慣”による表情の癖や、
 マスク生活で衰えた口元の筋肉の再活性にも活用される

名前の由来(オリジナル解釈)
「地」は“現実・身体・感情の根”を、「倉」は“蓄える場所・溜まる所”を意味します。
つまり「地倉」とは、**“感情や言葉を蓄え、そこから放つ倉庫のような場所”**。

現代的に読み解けば、**口から出る“言葉”“食べ物”“感情表現”の出入り口を司るツボ**とされ、
外の世界との関わり方を象徴する経穴でもあります。

心理・感情との関連(オリジナル視点)
・地倉がこわばると「言いたいことが言えない」「笑っているのに虚しい」などの状態になりやすい。
・“心にもない言葉”を繰り返してきた人は、地倉に詰まりが生じやすく、口角が下がる傾向がある。
・逆に、**本音で笑えるようになると地倉が柔らかくなり、自然な微笑みが戻る**。

現代的な活用
・**顔面左右差の調整、美容鍼灸での口角アップ**に特に有効。
・加齢に伴う「への字口」を改善し、自信ある表情づくりをサポート。
・“飲み込む”ことと“発する”ことのバランスを整えるため、
 摂食障害やストレス性の食欲不振にも間接的に使われることがある。

セルフケア法
・指先で軽く口角の横を押さえ、呼吸とともに外に引きのばすようにマッサージ
・小さく笑うような表情をつくりながらツボを意識することで、筋肉の記憶を呼び戻す
・鏡を見ながら「自分の本当の笑顔とは?」と問いかけると、内面との対話にもつながる

注意点
・皮膚が薄くデリケートな部位のため、強く押しすぎず、体調や感情に合わせて行う
・急な感情解放が起こることもあるため、静かな時間にケアするのがおすすめ

→大迎(だいげい)

←巨髎(こりょう)

→足の太陰脾経

←手の陽明大腸経

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