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大包(たいほう) |

「バラバラになった自分を“ひとつ”に戻す場所」
気力が足りないのではなく、「気がまとまっていない」のかもしれません。
大包は、エネルギーの“統合”を促す場所。
全身を包みなおす感覚が、私たちに再び「自分という中心」を思い出させてくれます。
英語
Spleen(SP)21
Dabao(Great Embracement)
大包(たいほう)(脾の大絡)
足の太陰脾経21
The Spleen Meridian of Foot Taiyin
大包
たいほう
taiho
取穴部位
腋窩中央の下6寸、中腋窩線上の第6肋間に取る。
※腕を自然に垂らした状態で、脇のくぼみから肋骨の丸みに沿って下方に指をなぞり、肋間に触れるところ。呼吸により動くので、吸気時に軽く圧を加えると圧痛点が見つかりやすい。
筋肉
前鋸筋(深層に肋間筋)
運動神経
長胸神経
知覚神経
肋間神経外側皮枝
血管
胸背動脈、肋間動脈

主治
・全身倦怠感、疲労体質
・四肢のしびれ、だるさ
・呼吸が浅くなる、胸郭の圧迫感
・身体全体の「まとまりがない」ような感じ(意識が散漫・バラバラ)
・情緒不安定、エネルギー漏れ感、気の偏在
・全身性の浮腫、体液の巡りの不調
中医学的意義
・大包は「脾の大絡(だいらく)」であり、**全身の絡脈を包み込むように統括する**特別な経穴。
・脾は四肢と筋肉を主るが、その気血の通り道を全身に張り巡らせているのがこの大包である。
・**五臓六腑を包み、全身を統一し、バランスを保つ“氣のネットワークの中心点”**といえる。
名前の由来(オリジナル解釈)
・「大」は広大・包括の意味、「包」は包み込む・統合することを指す。
・すなわち「**全身の氣の状態を一つにまとめる場所**」「**バラバラになったものを調和させる接点**」。
・氣が漏れていたり、思考や感情が拡散してまとまりのないとき、「すべてを包み直す」ための再起動スイッチのような場所。
象徴的な意味・心身への応用
・**“自分をひとつにまとめる”**という意味で、エネルギーが分散しがちな人に極めて有効。
・意識が頭・胸・腹・手足にバラバラになっているとき、大包に手を当てることで「身体に帰ってくる」感覚が得られる。
・とくにHSP気質の人や、感情や情報に飲まれやすい人には、自分の内側に結界を張るような作用がある。
セルフケアのヒント
・深呼吸とともにこのツボをやさしく包み込むように触れると、全身の氣の統合が促される。
・「今ここにいる」「私はひとつにまとまっている」と声に出して押圧すると、精神的グラウンディングに効果的。
・ヨガや気功でエネルギーの流れを意識した後、このツボを使うと“氣が全身に定着する”感覚が得られやすい。
注意点
・肋間に位置するため、強く押し込まない。呼吸に合わせた軽い圧迫が基本。
・リンパ節や乳腺への刺激を避ける配慮も必要。特に女性には施術の意図を明確に伝え、慎重に行う。
→隱白(いんぱく)
←周栄(しゅうえい)
→手の少陰心経
←足の陽明胃経
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