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青霊(せいれい) |

「心のざわめきが静けさに変わる場所」
言葉にならないモヤモヤ。言いたくても言えない苦しさ。
そんな**“静かなる叫び”**に気づき、そっと抱きとめてくれるのが、青霊というツボの力です。
英語
Heart(HT)2
Qing Ling(Cyan Spirit)
青霊(せいれい)
手の少陰心経2
The Heart Meridian of Hand-Shaoyin
青霊
せいれい
seirei
取穴部位
肘内側にある少海(H3)から腋窩の極泉(H1)に向かうライン上で、少海から上に3寸の上腕内側。
腕を自然に曲げ、内側の筋溝(上腕二頭筋と三頭筋の境)を指でたどると、軽い圧痛を感じやすい。ここが青霊の目安。
筋肉
上腕三頭筋の長頭・内側頭の間
運動神経
橈骨神経(上腕三頭筋を支配)
知覚神経
内側上腕皮神経(ときに尺骨神経の関連)
血管
上腕動脈、尺側側副動脈

主治
・心臓関連の違和感(胸痛、心悸、動悸)
・上腕内側の痛みやしびれ(特に感情ストレスに起因する)
・精神的な焦り、不安、驚きやすさ
・睡眠障害(夢が多い、不安で目が覚める)
・熱感・のぼせ・ほてり(心熱上炎)
中医学的意義
・青霊は、**心の経気が身体をめぐる“途中駅”**のような存在。
・心経の流れを整えることで、精神的な過緊張や神経過敏を緩和する。
・心包ではなく**「心そのもの」**に対するアプローチとして重要。
名前の由来(オリジナル解釈)
・「青」は春の色であり、生命の芽吹きや清浄さを表す。
・「霊」は、目に見えない精妙なエネルギー。心神に関わる透明な力とも解される。
・青霊とはすなわち、**“清らかな心の霊性”が宿る場所**。
・激しく動いた感情や思考を、一度“浄化”して本来の静けさを取り戻すためのツボ。
象徴的な意味・現代的応用
・青霊は、**「心のざわめきが腕にまで伝わってくる」状態を沈めるゲート**。
・自律神経が乱れて落ち着かないとき、ここに手を添えて深呼吸すると、驚くほど静けさが戻ってくることがある。
・特に、**感情を言葉にできずに抱えている人**に効果的。
・感情のエネルギーが身体化しやすいHSP体質の人にも適応可能。
セルフケアのヒント
・青霊を指で軽く押しながら「静けさが戻る」「本当の私に戻る」と意識して呼吸すると、心拍が落ち着く感覚が得られることがある。
・緊張やプレッシャーの場面で、胸を触るのが難しいときに代用しやすい「心への間接アクセス」ポイント。
注意点
・刺鍼は神経や血管に近いため、経験者による慎重な操作が必要。
・神経過敏の人には軽擦または温灸が適する。
→少海(しょうかい)
←極泉(きょくせん)
→足の陽明胃経
←手の太陰肺経
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