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認知療法


認知療法

英語

Cognitive therapy for panic disorder

認知療法

人間は、その人のその時の考え方や思考によって反応したり、行動したりします。

人の反応や行動は、個人特有の思い込み、考え方、受け止め方といった「認知」により左右されています。

例えば、人前でスピーチをする時、ある人は、「みんなの前でスピーチをするのは、少しは緊張するが、注目されたいので楽しみだ」といった認知があります。

またある人は、「みんなの前でスピーチをするのは、とても緊張する、想像しただけで眠れなくなってしまうほど緊張する」といった認識があります。

後者の方が、いざスピーチをしようと思い壇上に立った時、全く言葉が出てこなくなり、緊張のあまり動悸、息切れ、めまいなどの発作が起こり、せっかく練習したスピーチの内容を全く伝えることができなかった、ということが起こった場合、

それは「スピーチは緊張するものである、スピーチにより自分がつまらない人間だと思われたらこまる、スピーチにより自分を良く見せたい」といった思考パターンを修正していくのが、認知療法です。


長い期間、時間をかけて持ち続けてきた認知を修正すると言う事は簡単なことではありません。

なぜなら、「普段自分ではそれが当たり前で正しい」と思っている自分の考え方や捉え方を否定していく作業だからです。

これまでの自分の認知を否定し、修正していくと言う作業なので、時間をかけて取り組んでいく必要があります。


まずは自分で歪んでいると思われる認知を書き出します。

例えば、心臓神経症の方で動悸に悩まされて、「次の発作で死んでしまうかもしれない」といった認知があったとします。

この認知を、「これまでパニック発作で心臓が止まり死んだ人はいるだろうか」→「そんな話は聞いたことがない」と言うふうに、自問自答して自分の認知がどの程度歪んでいるかを確認していきます。


発作が起きても数十秒で収まっている
心臓の検査で問題は見つかっていない
パニック発作で死んだと言う症例はない


と言うふうに正しい認知を発展し、繰り返し再認識をしていきます。

認知療法

認知療法のやり方

電車の中でパニック発作を起こしてしまう場合

①不安の元となる認知の整理

電車のドアが閉まって動き出すとまたパニック発作を起こすのではないか

電車の中でパニック発作が起きて倒れてしまった場合周りに迷惑がかかるのではないか

電車の中でパニック発作が起きて死んでしまうのではないか


②不安の元となる認知に自問自答する

電車の中でパニック発作が必ず起きるのか→毎回起きるわけではない

パニック発作で倒れた事はあるのか→発作を起こして不安で恐怖は感じるが倒れた事は無い

これまでパニック発作で死んだ人はいるのか→そんな事は聞いたことがないし医学書にも書かれていない


③より適切な認知を引き出す

電車の中だからパニック発作が起きているわけではない

パニック発作が起きても倒れることなく必ず治まっている

パニック発作が起きても死ぬことはなく必ず治まっている

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パニック障害

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参考文献

薬なし、自分で治すパニック障害
(著)森下 克也
KADOKAWA
2014年03月27日発行

認知行動SST 上巻:基礎・実践ガイド編
(著)エリック・グランホルム,ジョン・マッケイド,その他
星和書店
2019年06月28日発行

認知行動療法 関連外部リンク

認知行動療法研究室
慶應義塾大学医学部 精神神経科学教室

関連外部リンク

Panic Disorder | Fact Sheet - ABCT
Association for Behavioral and Cognitive Therapies

Panic Attacks And Panic Disorder
Psychology Tools.

Cognitive Therapy for Panic Disorder
American Psychological Association