過敏性腸症候群(IBS) 過敏性腸症候群とうつ、不安障害、パニック障害
英語
Irritable Bowel Syndrome and Depression, Anxiety Disorders, and Panic Disorders
もくじ
執筆者
過敏性腸症候群と精神疾患
過敏性腸症候群 (IBS)患者における精神疾患の高い併存率があきらかになっています。
特に、うつ病やパニック、不安障害などの精神疾患併存率の高さが報告されています。
過敏性腸症候群と社会的ストレス
機能性腸障害が発症する要因にさまざまな生活のストレスが認められます。
多くのIBS患者において、社会的ストレスは、症状の悪化や治療の長期化に重要な役割を果たしています。
過敏性腸症候群とうつ、不安、パニック
医療機関を受診しするIBS患者は、重症な内科的症状、強い不安感と抑うつ症状、パニック障害、特に健康関連の不安がみられ、ストレスとIBS症状の関連を理解していることが少ない傾向があります。
IBS患者は自分の腹部の症状が深刻な病気、大腸の疾患や癌の兆候等であると信じていることが多く、腹部の感覚だけに注意を向けてそのような信念に合致する情報をあつめて落胆してさらに鬱症状を増すといった傾向が見られます。
過敏性腸症候群の受診率
IBS患者はその不安感から、全く医療機関を受診せずに怯え苦しんでいる群と、健常群の2から3倍も医師の診察を受ける群とにわかれると考えられます。
過敏性腸症候群と欠席
IBSの症状によって仕事および日常生活上の能力が損なわれた日数については長期間を要することがわかっています。
うつで仕事や学校を長期間休んでいる患者の中には過敏性腸症候群の症状がある場合が多く、子供の起立性調節障害や大人の慢性疲労症候群なども同様です。
過敏性腸症候群と心理的介入
IBS患者にとっての心理的介入は、消化器症状の緩和、苦痛の緩和をうながし有効であるとされています。
生理的要因および心理的要因の両方がIBSの治療に重要であるとされています。
しかし、一般的な医療機関での介入は主に薬物や食物繊維に焦点が当てられている傾向があります。
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参考文献
非定型うつ病 パニック障害・社交不安障害(よくわかる最新医学)
貝谷久宣 (著)
主婦の友社
2013/10/8 発売
過敏性腸症候群とうつ、不安障害、パニック障害 (IBS) 関連外部リンク
心身症とは
Yokohama Medical Associations
Irritable Bowel Syndrome and Depression: A Shared Pathogenesis
National Library of Medicine
Irritable Bowel Syndrome Patients Suffer High Rates of Anxiety and Depression
University of Missouri.