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過敏性腸症候群 Q.&A.

過敏性腸症候群  Q.&A.

英語

Irritable Bowel Syndrome Questions and Answers

もくじ

・過敏性腸症候群はうつ病に関係していますか

・過敏性腸症候群は完治する病気ですか

・過敏性腸症候群は薬を飲まずに治すことができますか

・子供がお腹が痛いといって学校に行けません

・子供が過敏性腸症候群と診断されました、親や家族はどのように対応したら良いのでしょうか

・過敏性腸症候群と診断されました、食事やアルコールなど制限するものはありますか

執筆者

井出井出 貴之(鍼灸師)プロフィール

過敏性腸症候群はうつ病に関係していますか

過敏性腸症候群の症状が悪化するとうつ症状に悩まされることがあります。

過敏性腸症候群全体の3分の1程度が鬱症状を伴うと言う報告もあります。

過敏性腸症候群は心理療法も治療として有効なため、消化器内科だけでなく、心療内科で治療をおこなう患者さんもおられます。

過敏性腸症候群とうつが関係するのは、脳腸相関があるからと言われています。

脳と腸は自律神経でつながっていて、ストレスが発端となり脳腸相関が悪循環に陥ると、

過敏性腸症候群の症状や鬱症状が現れやすくなります。

緊張や不安が大きくなり気持ちも落ち込みやすくなり、うつにつながってしまうことがあります。

過敏性腸症候群は完治する病気ですか

過敏性症候群は完治する病気ではない場合が多いですが、過敏性腸症候群の症状と上手に付き合えるようになる事は可能です。

過敏性腸症候群は精神的な面との関わりが深いことから、過敏性腸症候群の症状そのものが鬱症状パニック症状を引き起こすこともあります。

過敏性腸症候群の症状があっても、パニックにならず、そこそこの生活ができることを目標にすることが大切で、実際にそれは可能です。

過敏性腸症候群を完全に直そうとするのではなく、自分自身の体調をよく知り、過敏性腸症候群の症状と上手に付き合うだけでなく、鬱やパニックの症状が現れても、上手に付き合っていけるようにすることをが大切です。

このような発想の転換によって気持ちが楽になり、症状と上手につき合えるようになることが大切です。

完治しないと日常生活ができないと思い込むことのほうが怖いです。そのような思いは、かえって精神的なストレスとなり、症状を重くしてしまうことにつながります。

過敏性腸症候群は薬を飲まずに治すことができますか

過敏性腸症候群は基本的に薬で治療する疾患ではありません。薬を飲まなくても食事、運動、睡眠などの生活習慣のリズムや、心理習慣の改善で症状を改善する事は可能です。

反対に、投薬治療をファーストチョイスにして長期間服用することで、薬剤による健康被害が懸念されます。

なぜなら過敏性腸症候群は完全に完治を目指す症状では無いからです。過敏性腸症候群そのものよりも、過敏性腸症候群の症状に隠れた他の病気がないのか病院で検査するのは大切です。

子供がお腹が痛いといって学校に行けません

子供の過敏性腸症候群は少なくありません。小学校前の児童や小学生、中学生、高校生など幅広い年齢の子供たちが過敏性腸症候群の症状を伴うことがわかっています。

過敏性腸症候群は、病院で検査をしても異常がないので、親は「学校に行きたくないから仮病でお腹が痛いと言っているのではないだろうか」などと疑ってしまうことがあります。

過敏性腸症候群や、起立性調節障害など、実際に症状があり、朝起きることができず、学校に行けない子供が、近年増え続けています。

過敏性腸症候群や起立性調節障害等の症状のある子供は、とても繊細な子供が多く、些細な出来事やストレスが体調に影響を及ぼすことがあります。

症状や病気にとらわれるのではなく、その原因をじっくりと考察し解明していくことが大切です、何が原因になっているのか、子供はうすうすとわかっているものの、直接親に言えないことが多いことも、ストレスを増幅させる要因です。

子供に劣等感や、不安感を抱かせないように配慮し、規則正しい生活を親自らが実践して示していくことが大切です。

子供が過敏性腸症候群と診断されました、親や家族はどのように対応したら良いのでしょうか

過敏性腸症候群は感受性が豊かな人がなる病気です。

子供には、過敏性腸症候群は1つの才能だとポジティブな発想で捉えることが大切です。

実際に、多くの有名アーティストや医療従事者等が過敏性腸症候群であることはよく聞く話です。

過敏性腸症候群の症状があっても、生活リズムを整えることで、生活に支障なく暮らせる病気です。

過敏性腸症候群と診断されても、過剰に心配しすぎないことが大切です。

過敏性腸症候群と診断されました、食事やアルコールなど制限するものはありますか

バランスのとれた食事は過敏性腸症候群を治すだけでなく、他の成人病などの予防にもつながります。

過敏性腸症候群の下痢型の症状の人には、乳頭を含む牛乳や乳製品を避けた方が良い場合もありますが、基本的には食べていけないものはありません。

過敏性腸症候群の方でもお酒を飲んでも大丈夫です。

お酒には下痢の働きがあるので、下痢型の人が多飲すると下痢がひどくなることがあるので注意が必要です。

便秘型の人がアルコールをとると便通が良くなると言うこともありますが、これも多く飲まれると健康を損なうことにつながります。

冷えたビールをゴクゴク飲むと、腸が過剰に刺激され、下痢を引き起こしやすくなるので注意が必要です。

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参考文献

過敏性腸症候群 おなかの弱い人の胃腸トラブル
江田証 (著)
幻冬舎
2018/4/6 発売

過敏性腸症候群の病院での治療 (IBS) 関連外部リンク

ストレスに対する身体からのSOS 過敏性腸症候群
Sawai Pharmaceutical Co.,Ltd.

Irritable Bowel Syndrome: Questions and Answers for Effective Care
American Academy of Family Physicians.

Top IBS Questions: Answered!
Canadian Digestive Health Foundation.