神経性過食症

英語
Bulimia nervosa
もくじ
執筆者

神経性過食症
神経性過食症とは、甘いもの(糖質)や脂っこいもの(脂質)を短期間に大量に食べる過食発作を繰り返して、脳を安心させようとする心療内科的な疾患の一つです。
過食をやめようと思ってもなかなか自分では抑制できないのが特徴です。
神経性大食症や過食症ともいいます。
過食した後、食べたものを吐いたり、ファスティング(絶食)したり、過剰な運動をしたりして、体重が増えないようにします。
そうすることで、また飢餓状態になるため、また過食する、といった悪循環を繰り返します。
そして、過食後は強い抑うつに襲われます。

神経性過食症と神経性やせ症の過食排出型の違い
神経性過食症は神経性やせ症から移行することもあります。
神経性過食症は「やせ」がないが、神経性やせ症の過食・排出型はやせがあります。
神経性過食症の統計
女性に多い
神経性やせ症よりも5倍から10倍多い
1型糖尿病患者の約1割に摂食障害が合併していて、その6割程度が神経性過食症でると言われています。

診断基準
A むちや食を繰り返す。
むちや食いの特徴は以下の2つ
①一般的に食べる時間に、食べる量が明らかに多い。
②食べることを制御できないとい う感覚がある。
B 体重の増加を防ぐために不適切な代償行動を繰り返す。
ファスティング、わざと吐く、下剤の使用、利尿薬の使用、浣腸の使用、過剰な運動など。
C むちや食いと不適切な代償行動が、週2回、3カ月間以上つづいている。
D 体型や体重を過剰に気にしている。
E 過剰な食欲は神経性食欲不振症の時のみに起こるものではない。

排出型
今の症状が出ている期間、規則的に排出行動(嘔吐、下剤、浣腸など)をする。
非排出型
現在の症状がある期間、ファスティングや過剰な運動などの他の不適切な代償行為を行ったことはあるが、規則的に排出行動(嘔吐、下剤、浣腸など)をしない。

神経性過食症の鍼灸、整体、マッサージ
臨床で使用する経絡・経穴(ツボ)の例:
肝兪(かんゆ)、脾兪(ひゆ)、胃兪(いゆ)、箕門(きもん)、中脘(ちゅうかん)、肓兪(こうゆ)、大巨(だいこ)など。
※市販の「お灸」をする時の参考としても使用できます。
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参考文献
摂食障害治療ガイドライン
日本摂食障害学会 (監修)「摂食障害治療ガイドライン」作成委員会 (編集)
医学書院
2012/2/10 発売
神経性過食症 関連外部リンク
関連外部リンク
Bulimia nervosa - Symptoms and causes
Mayo Foundation for Medical Education and Research (MFMER).
Bulimia Nervosa: Symptoms, Causes & Prevention
Cleveland Clinic
Bulimia Nervosa
The Johns Hopkins University