HOME | 経絡・経穴(ツボ) | 足の少陰腎経 | 石関(せきかん)

経絡・経穴(ツボ)

石関(せきかん)

石関 —— 「心に沈んだ石を溶かす、みぞおちの関所」

食べられないのは、食べ物のせいじゃない。

言えなかった想い、抱えたままの悲しみ。

石関に手を当ててごらん。

その奥にある柔らかさが、あなたをほどく。

英語
Kidney(KI)18
Shiguan(Stone Pass)

石関(せきかん)

足の少陰腎経18
The Kidney Meridian of Foot-Shaoyin

石関
せきかん
sekikan

取穴部位
建里穴の外5分、臍上3寸に位置する。
腹部の中央ラインから外方5分(約1横指)にあり、腹直筋の筋腹上に取る。
仰臥位で腹部を深く緩め、呼気時に皮膚の沈みを見ながら探ると、反応点が現れることがある。

筋肉
腹直筋

運動神経
肋間神経

知覚神経
肋間神経前皮枝

血管
肋間動脈、下腹壁動脈、上腹壁動脈

足の少陰腎経

主治(臨床応用)
・胃脘痛、胃の冷え、胸やけ、ゲップ、消化不良
・嘔吐、しゃっくり、腹部の張り、鼓脹
・慢性的な胃の気虚、気滞を伴う神経性胃炎
・胃と心の境界が曖昧で、感情と食欲が混乱している状態に特効

▶ **「胃の門(関)に溜まった石のような感情」をほぐす要穴。**

名前の由来(オリジナル解釈)
「石関」とは、“閉ざされた岩の門”を意味する。
中医学的には、胃脘部のエネルギーの滞りや、冷えによる流動性の低下を象徴する名称と考えられる。

“石”は、固着した想念や抑え込まれた感情を象徴することもあり、
“関”は、気の流れを制御する「ゲート」としての役割を果たす。

▶ **石関は、停滞した気が流れを取り戻す「固さの解放点」。**

精神的・感情的意味合い
・「気持ちが重い」「胃が石のように固い」感覚のある人に有効
・怒りや不安、未消化の感情が“みぞおち”に溜まっている場合、顕著な圧痛が現れることがある
・悲しみを飲み込みすぎた人が「何も食べられなくなった」時、石関を温めると自然な食欲が戻る場合がある

▶ **「言いたくても言えない感情」は胃の上で石となる。石関は、その沈黙を溶かす場所。**

詩的・象徴的イメージ
・「沈黙の岩戸が、気の手でそっと開かれる」
・「食べ物だけでなく、想いも“消化”するためのスイッチ」
・「閉じ込めていた想いに風穴をあける鍵穴」

▶ **石関とは、心の岩戸を開く、腹部の鍵穴である。**

臨床応用のヒント
・感情の影響でみぞおちが硬直するタイプの胃腸症状に適応
・「食べられない」「げっぷが止まらない」「気が詰まる」と訴える人の多くに圧痛がある
・不眠や胸内苦悶を伴う場合、心包経・任脈のポイントとの組み合わせで効果が高まる

セルフケア・養生法
・湯たんぽや温灸で石関部を温めると、冷えや気滞が解消され、深い呼吸が促される
・緊張が強い日は「石関に手を当てて呼吸を3回」。それだけで内臓の硬直がほどけることもある

▶ **石関は、胃に閉じ込めた感情の扉をそっと開く。そこから、もう一度「食べること」「生きること」が始まる。**

→陰都(いんと)

←商曲(しょうきょく)

→手の厥陰心包経

←足の太陽膀胱経

関連記事

腎 東洋医学