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天突(てんとつ) |

声・意志・表現の出口
心理的・霊的ブロックを感じる人へのツボ
英語
Conception Vessel(CV)22
Tian Tu(Celestial Chimney)
天突(てんとつ)
奇経 任脈22
The Ren Meridian (Ren)
天突
てんとつ
tentotsu
取穴部位
頚窩(けいか:鎖骨の間のくぼみ)の中央。胸骨上窩の最も深い部分。軽く首を反らせた状態で正中を確認。
筋肉
胸骨舌骨筋、胸骨甲状筋
運動神経
頚神経ワナ(主にC1~C3)
知覚神経
頚横神経(C2~C3)
血管
下甲状腺動脈、内胸動脈枝
主治
- 咽喉部の詰まり感、嗄声(声がれ)
- 慢性的な咳嗽、気管支炎、気喘
- 飲み込みにくさ、嚥下困難
- 感情が詰まって“言葉が出ない”状態(心理的な失声)
名前の由来(オリジナル解釈)
「天突」とは、「天を突く」あるいは「天が突き出る場所」という意味に解釈されるが、実際にはこの部位は**“地(身体)と天(意識・霊性)をつなぐ門”**であると捉えることができる。
また、“声”が最初に空間に放たれる「意志の発射点」としての役割も持ち、古代ではここが“宣言の門”とされ、**言葉が世界に作用するための「霊的出口」**と見なされていた。
象徴的意義と精神的側面
- 「声に出せない本音」が胸に溜まったとき、このツボは塞がる。
- 「話すことへの恐れ」や「意見を述べることへの罪悪感」が絡む場所。
- このツボを通じて、「言葉を天に放つ」=「願いを表明する」意味が生まれる。
臨床応用のヒント
- 緊張すると喉が詰まりやすい人に有効。軽く指で触れるだけでも反応がある。
- 「泣くことができない人」「声を押し殺して生きてきた人」にとって開放の鍵。
- 喘息や咳が長引く人には、天突を起点に上部呼吸路の気の流れを整える。
セルフケアと意識ワーク
- 人に言えない思いや言葉を声に出さずに心の中で唱えながら、天突を温かく包む。
- 深呼吸の導入点として、意識的にこのツボを“空気の入口”として感じる。
- 発声練習や朗読前にここを指圧し、「私は声を使って表現してもよい」と宣言する。

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