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経絡・経穴(ツボ)

胞肓(ほうこう)

胞肓は、“いのちをもう一度信じる場所”

胞肓に意識を置いたとき、

あなたの中の「産む力」が目を覚ます。

それは子どもに限らず、

夢、作品、人生そのものを創る力。

あなたには、まだ「生み出す力」が残っている。

それをもう一度信じていい。

英語
Bladder(BL)53
Bao Huang(Bladder Huang)

胞肓(ほうこう)

足の太陽膀胱経53
The Bladder Meridian of Foot-Taiyang

胞肓
ほうこう
hoko

取穴部位
正中仙骨稜第2仙椎突起下の外方3寸。
仙骨部から臀部にかけて広がる、腎と膀胱の生命力を支える要地。

筋肉
大殿筋、中殿筋、梨状筋(深層)

運動神経
上殿神経、下殿神経

知覚神経
上殿皮神経、中殿皮神経

血管
上殿動脈、下殿動脈

足の太陽膀胱経

主治
・婦人科系疾患(月経痛、不妊、子宮筋腫、月経不順)
・膀胱機能異常(頻尿、尿失禁、膀胱炎)
・下腹部・下肢の冷えやむくみ
・坐骨神経痛、殿部から大腿後面にかけての痺れや疼痛
・産後の子宮収縮不良、腎虚由来の性機能低下

名前の由来(独自解釈)
「胞」は“子宮”を、「肓」は“五臓六腑の奥にある生命の窓”を意味する。
「胞肓」とは、**生を育む器(胞)と、命の深奥(肓)をつなぐ要穴**。
現代的に捉えるなら、「生命の根源(子宮)と宇宙的エネルギーをつなぐポータル(肓)」とも言える。

中医学では、肓は肉眼では見えない“気”の貯蔵所であり、「胞肓」は**精・血・気が交差し、再生力を司る場**である。

中医学的意義
・腎と膀胱は「水」の臓腑であり、胞肓はこの両者の力を**子宮・膀胱・泌尿器に分配する中心点**となる。
・女性では特に「胞(子宮)」との関連が強く、月経・妊娠・更年期・出産に大きく関与。
・男性にとっても、腎精と性力の調整点であり、「男性更年期」や「精力減退」にも応用される。

精神的象徴(オリジナル解釈)
・胞肓は、“再生と創造”のスイッチ。
・過去の痛みを癒やし、「もう一度、自分の生命を産み直す」ための内なる扉。
・「私は生き直していい」「新しい命を育てる力がまだある」と感じたいときに使うツボ。

・現代社会で生きる人々の「性」「生殖」「創造」「安心」といったキーワードが凝縮されており、
 男女問わず、**“存在そのものの肯定”を促すポイント**とされる。

臨床応用
・不妊治療:胞肓 + 子宮 + 三陰交 + 関元 + 腎兪
・膀胱炎・頻尿:胞肓 + 膀胱兪 + 次髎 + 太渓
・産後ケア・子宮の戻り:胞肓 + 気海 + 命門 + 陰交
・性欲低下・冷え:胞肓 + 志室 + 命門 + 中極 + 三陰交
・坐骨神経痛:胞肓 + 秩辺 + 環跳 + 承扶 + 殷門 + 委中

セルフケアのヒント
・仰向けで膝を立て、お尻の下にテニスボールを当ててゆっくり体重を乗せると、胞肓周辺の緊張がゆるみ、
 骨盤内の血流が高まり、深いリラックスを得られる。
・子宮や膀胱に意識を向ける瞑想時、胞肓を温めながら呼吸することで、「内なる命の声」を聴きやすくなる。

関連する経穴との関係
・胞肓:生殖・泌尿系の“核”
・子宮:婦人科的要穴、腹部側からのアプローチ
・中極:任脈上の生殖エネルギーの交差点
・命門:先天の精を灯す火
・志室:生きる意志を蓄える部屋

→秩辺(ちっぺん)

←志室(ししつ)

→足の少陰腎経

←手の太陽小腸経

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