顎関節症 顎関節症の原因
英語
Causes of temporomandibular disorders
もくじ
執筆者
複数の誘因
顎関節症は複数の因子が関与している多因子性の症候群と考えられています。
これらの因子は程度の差はありますが、多くの人に見られます。
顎の運動バランスの乱れ
顎関節症の患者さんは、直接母乳ではなく、哺乳瓶で育った方が多く、虫歯の治療経験が多いと言われています。
関節雑音や、耳疾患の既往歴のある方が多く、硬いものよりもファーストフードなどの柔らかいものを好み、片方だけで噛む癖があると言われています。
このため側頭筋や咀嚼筋の活動は左右非対象で、神経系の変調があると言う報告もあります。
口腔習癖
顎関節症の誘因には癖が大きく関与していると言われています。
歯ぎしり、噛み締め、爪を噛む、ガムを噛む、等の習慣があると周辺の筋肉に痛みを起こすことがあります。
楽器演奏、パイプタバコ、頬杖、歌などで、顎に偏った負担をかけても、周辺の筋肉に負担をかけてしまうことがあります。
姿勢が悪い
顎関節症の患者さんで多いのは姿勢が悪い方です。
姿勢が悪いと体全体の筋肉が調節的に連動し、咀嚼器官の機能にも影響が及ぶと言われています。
噛み合わせが悪い
顎関節症の誘因の1つに噛み合わせがあると言われています。
この噛み合わせは、歯科治療や歯科矯正などによって、見た目は良くても噛み合わせが悪い状態を作ってしまうことがあります。
ストレスを受けやすい
顎関節症の方の中にはストレスを感じやすい体質の方が多いと言われています。
例えば、緊張しやすい人は歯ぎしりや食いしばりをして慢性的に咀嚼筋を緊張させて疼痛を起こすことがあります。
全身の健康状態が悪い
不健康な人は健康な人に比べて顎関節症の症状を伴う方が多いと言うデータがあります。
顎関節症の患者さんはそうでない人に比べて服薬が多いと言うデータがあります。
その他
顎関節症の患者さんのなかには、むち打ちや顎の打撲などの既往歴がある方が多いと言われています。
また、無理矢理大きく口を開けて顎を痛めたことのある方等に顎関節症が多いことも指摘されています。
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参考文献
噛み合わせが人生を変える
(著) 日本顎咬合学会
小学館
2013/6/3
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