悪性関節リウマチ
英語
Malignant rheumatoid arthritis: MRA
もくじ
悪性関節リウマチとは
悪性関節リウマチとは、血管炎由来の関節外症状があり、全身症状が生命に悪影響を及ぼすリウマチです。
悪性関節リウマチの血管炎
間質性肺炎、肺繊維症、皮膚出血、潰瘍形成、糸球体腎炎、心嚢炎、心筋炎、胸膜炎、指壊死、消化管潰瘍、皮膚出血などの生命に関わる重篤な症状がみられます。
悪性関節リウマチの統計
RAと比較すると男性に多い
リウマトイド因子高値
抗核抗体陽性
LE細胞陽性
など
悪性関節リウマチの診断基準
MRA診断の手引き
(厚生省研究班,1988)
A. 臨床症状、検査所見
1.多発性神経炎 :感覚障害,運動障害いすれを伴ってもよい
2.皮膚潰瘍または梗塞または指趾壊疽 :感染や外傷によるものは含まない
3.皮下結節 :骨突起部,伸側表面もしくは関節近傍にみられる皮下結節
4.上強膜炎または虹彩炎 :眼科的に確認され,他の原因によるものは含まない
5.滲出性胸膜炎または心嚢炎 :感染症など, 他の原因によるものは含まない. 癒着のみの所見は陽性にとらない
6.心筋炎 :臨床所見,炎症反応,筋原性酵素,心電図,心工コーなどにより診断されたものを陽性とする
7.間質性肺炎または肺線維症 :理学所見,胸部x線,肺機能検査により碓認されたものとし,病変の広がりは問わない
8.臓器梗塞 :血管炎による虚血,壊死に起因した腸管,心筋,肺などの臓器梗塞
9.リウマトイド因子(RF)高値 :2回以上の検査で,RAHAテスト2, 560倍以上の高値を示すこと
10.血清低補体価または血中免疫複合体陽性 :2回以上の検査で, C3, C4などの血清補体成分の低下または CH50による補体活性化の低下をみること, または, 2回以上の検査でClq結合能を基準とする血中免疫複合体陽性をみること (ただし, 医療保険が適用されていないので検査のできる施設にかきる)
B.組織所見
皮膚, 筋, 神経, その他の臓器の生検により, 小ないし中動脈に壊死性血管炎, 肉芽腫性血管炎ないしは閉塞性内膜炎を認めること
C.判定基準
関節リウマチの診断基準を満たし, 以下に該当する場合をMBAと診断する:
1. Aの項目の3項目以上満たすもの
2. Aの項目の1項目以上とBの項目があるもの
D.鑑別疾患
アミ ロイドーシス, Felty症候群, 全身性エリテマトーデス, 多発性筋炎, 混合性結合組織病 (MCTD) など
悪性関節リウマチ 関連リンク
関節リウマチと悪性関節リウマチ
日本皮膚科学会
悪性関節リウマチ(指定難病46)
難病医学研究財団/難病情報センター
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