たな障害
英語
Synovial Plica Syndrome of the Knee
Plica Syndrome
もくじ
たな障害とは
ひざ関節は関節包でおおわれています。関節包は3つの膜で構成されていて、一番内側の膜を滑膜といいます。
滑膜がヒダ状になっているものを、棚のように見えることから「たな」といいます。
このヒダ状の棚は、赤ちゃんから子どもに成長するとき、関節包をつくる過程で一時的にできて、成長とともになくなっていくものですが、なくならずに残っている場合があります。
その後の研究では、半数に満たない程度の成人の膝にひだが残っていることが分かっています。
このひだ状の「たな」が、スポーツや事故などでひざに衝撃を受けた関係で、ひざ関節にはさまってしまうことを、「たな障害」もしくは、「ひだ障害」とよびます。
つまり、ひだがあっても痛みがない人は問題がなく生活しています。
たな障害の症状
ひざを動かしたとき、ひざ関節のに何かがひっかかる感覚や痛みを感じることがあります。
特にひざの内側に違和感を感じることが多いです。
たな障害は、半月板損傷と症状が似ているため、鑑別が難しく誤診がよくある障害だといわれています。
痛みは膝の内側に起きることが多く、圧力を加えると痛みが増します。
内側のひざのお皿の縁の部分に索状体をふれ、膝を動かすとクリック音が感じららるのが特徴です。
たな障害の検査
X線
関節造影
MRI
CT
関節鏡
たな障害の病理
表層滑膜細胞増殖の有無
結合組織内の血管増生の有無
炎症細胞の浸潤の有無
たな障害と鑑別するべき疾患
半月板損傷
膝蓋軟骨軟化症
膝蓋骨不安定症
離断性骨軟骨炎
反復性膝蓋骨脱臼
たな障害の治療
たな障害の治療は大きく3段回に分けて考えます。
第一段階、患部に痛みがあまりなく、違和感がある程度の場合は運動後にアイシングが推奨されています。
第二段階、運動をすると痛みだして、100%のパフォーマンスが出せないが、日常生活ではそれほど痛みは感じない場合は、運動量を減らしてアイシングが推奨されています。
第三段階、痛みがひどく、日常生活に支障をきたす場合、安静でアイシング、サポーター、足底板を行い、痛みが引いてきたら大腿の筋肉のトレーニングが推奨されています。
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たな障害の臨床で使用する経絡・経穴(ツボ)の例:
委中(いちゅう)、承山(しょうざん)、足三里(あしさんり)、梁丘(りょうきゅう)など。
※市販の「お灸」をする時の参考としても使用できます。
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関連外部リンク
Synovial Plicae in the Knee | AJR
ajronline.org
Anterior Knee Pain: Plica syndrome, the forgotten pathology?
ScienceDirect
Synovitis: Joint Lining Inflammation Causes & Treatments
Hospital for Special Surgery