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咀嚼筋腱腱膜過形成症 解剖学

英語
masticatory muscle tendon-aponeurosis hyperplasiar anatomy

もくじ

・咀嚼筋の働き

・咀嚼筋の起始

・咀嚼筋の停止部

・咀嚼筋の神経

・咀嚼筋の作用

・咀嚼筋の開口と閉口のしくみ

執筆者

井出井出 貴之(鍼灸師)プロフィール

咀嚼筋の働き

働き咀嚼筋
閉口筋咬筋、側頭筋、外側翼突筋(上頭)、内側翼突筋
開口筋顎舌骨筋、オトガイ舌骨筋、顎二腹筋、外側翼突筋

※咀嚼筋の働き


咀嚼筋腱腱膜過形成症 解剖学


咀嚼筋腱腱膜過形成症

咀嚼筋の起始

咀嚼筋起始部
咬筋頬骨弓(頬骨)
側頭筋側頭鱗(頭頂骨、側頭骨)
外側翼突筋側頭下窩(蝶形骨)
内側翼突筋翼突窩(蝶形骨)

※咀嚼筋の起始部

咀嚼筋腱腱膜過形成症 解剖学2

咀嚼筋の停止部

咀嚼筋停止
咬筋咬筋粗面(下顎角外面)
側頭筋筋突起(下顎骨)
外側翼突筋下顎頚(下顎骨)
内側翼突筋下顎角の内側

※咀嚼筋の停止部

咀嚼筋腱腱膜過形成症 解剖学3

咀嚼筋の神経

咀嚼筋神経
咬筋下顎神経(三叉神経第3枝)
側頭筋下顎神経(三叉神経第3枝)
外側翼突筋下顎神経(三叉神経第3枝)
内側翼突筋下顎神経(三叉神経第3枝)

※咀嚼筋の神経

咀嚼筋腱腱膜過形成症 解剖学4

咀嚼筋の作用

咀嚼筋神経
咬筋下顎骨の挙上
側頭筋下顎骨の挙上・下顎骨の後方移動
外側翼突筋下顎骨の前方移動
内側翼突筋下顎骨の挙上

※咀嚼筋の作用

咀嚼筋腱腱膜過形成症 解剖学5

咀嚼筋の開口と閉口のしくみ

咀嚼筋(そしゃくきん)は下顎骨の運動に関わる筋の総称で、咬筋、側頭筋、外側翼突筋、内側翼突筋をいいます。

咀嚼筋は深頭筋といって、頭部深層にあり、浅頭筋である表情筋に比べて力強く大きい特徴があります。

咀嚼筋は三叉神経第3枝の下顎神経に支配されています。

下顎骨の挙上には側頭筋、咬筋、内側翼突筋が働きます。

歯をかみ合わせるときは、顎関節では下顎頭が後方に移動し、オトガイ部分(下顎の前部分)が前方に移動します。

大きく開いた口を閉じるときは、側頭筋の後方が下顎頭を後方に引き、咬筋と内側翼突筋が下顎骨を挙上します。

歯がかみ合わさった状態では、側頭筋の前側の部分の垂直繊維と呼ばれる部分の力が加わり、もっとも大きな力を発揮します。

開口は、顎舌骨筋や顎二腹筋の前側の部分などの舌骨筋群の働きによっておこなわれます。通常は下顎骨頭の前方移動を伴うので、外側翼突筋が補助的に働きます。

下顎の前方引出は左右の外側翼突筋を同時に収縮させておこなわれます。後方に戻すときは、両側の側頭筋の後側の働きでおこなわれます。

下顎の左右の運動は、右の外側翼突筋と左の側頭筋の後側の働きでオトガイ部分(下顎の前部分)が左に動きます。

左の外側翼突筋と右の側頭筋の後側の働きでオトガイ部分(下顎の前部分)が右に動きます。

咀嚼筋腱腱膜過形成症 解剖学6

咀嚼筋腱腱膜過形成症 咀嚼筋 関連リンク

顎関節の疾患
日本口腔外科学会


咀嚼筋腱・腱膜過形成症の臨床所見
CiNii

参考文献

ネッター頭頸部 口腔顎顔面の臨床解剖学アトラス 原著第3版
医歯薬出版 原著第3版 2018

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