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前頭葉(ぜんとうよう)の障害

Frontal lobe disorders

脳神経 前頭葉(ぜんとうよう)の障害

前頭葉(ぜんとうよう)

思考、意欲、情動、注意、創造、感情、意思などを担う脳の最高中枢です。物事を整理して処理、実行し、人間らしく生きるための機能を担っています。

人間が社会生活を営むようになり、社会が複雑化しました。その結果、他の動物と比べ、前頭葉を発達させてきたといわれています。前頭葉は、目標を立て、計画的に効率的な活動をするための高次機能をつかさどっている場所です。

前頭葉は、言葉を発するという命令や、手足を動かすという運動の命令も出しています。

前頭葉(ぜんとうよう)の障害


前頭葉が障害されると

意識障害

前頭葉が障害されると、意識を集中することができなくなることがあります。意識が飛んでしまうことがあります。フラフラに歩いていたり痙攣したりしているような状態を、他者が指摘しても、覚えていないことがあります。

固執傾向

ある一つの動作のみを繰り返します。別の動作に変えることがなかなかできません。

見当識障害

前頭葉が障害されると、認知症などと同じような症状が現れます。真夜中にご飯を食べだしたり、真冬なのに短パンとTシャツで過ごしたり、時間や季節がわからなくなります。今いる場所がわからない、家族や友人が誰なのかわからなくなるといった障害です。

易疲労性

脳に損傷を受けると、神経疲労といって、とても疲れやすくなります。脳の損傷により寸断された神経回路を補おうために、他の部位の脳が通常よりも多く稼働し疲れやすくなるといわれています。反対に、一日中歩き回っても疲れを感じなくなることもあります。

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注意障害

うっかりミス、気が散る、ぼんやりする、片側にあるものだけを見落とす(半側空間無視)、何事にも興味を示さない、物事を長く続けることができない。

記憶障害

自分の体験した出来事について、記憶がなくなってしまう。
新たなことを覚えることができない。
長期間思い出すことができない長期記憶障害
短期間思い出すことができない短期記憶障害
しまった場所を忘れる。暗証番号や住所を忘れる。自分の名前を忘れる。水道を出しっぱなしにする。火の消し忘れ。鍵の掛け方がわからない。同じことばかり話す。同じ間違いを繰り返す。

記憶障害

遂行(実行)機能障害

目標を決め、計画を立て、手順を考え、実施し、結果を確認する事が出来なくなります。家事などの段取りが悪くなります。例えば、洗濯をしながら料理をするといったことが困難になり、洗濯が終わってからでないと料理にとりかかれなくなったりします。また、話のつじつまが定まらず、起承転結の順序で話すことが困難になります。優先順位を決められない、スマートフォンの操作が分からない、味噌汁がつくれない、などの症状をきたします。

社会的行動障害

環境に合った行動や言動が出来ずに、自分うまくコントロールすることが難しくなります。このため、状況をうまく判断できず、結果的に不適切な言動をしてしまうことがあります。
精神的な負担が増し、怒りや抑うつ的な症状が出現します。結果、パニックになり追い詰められて問題行動が増えてしまいます。意欲低下、無関心、抑うつ、多弁、欲求を我慢できないなどの症状が現れます。

社会的行動障害

流暢性の低下

流暢性とは、情報を適切に、素早く、数多く処理し出力する能力・特性のことです。

その一つに錯語(さくご)があります。「トケイ」を「トケシ」というように、音の一部を誤る場合は、音韻性錯語(字性錯語)といいます。また、「トケイ」を「メガネ」というように、言葉そのものを別の言葉に誤る場合は、語性錯語(意味性錯語)といいます。さらに、「時計」を「カナサツ」というように、言葉を構成する音がほとんど置き換えられてしまう場合を新造語といいます。

喚語(かんご)困難は、言いたい語を思い出すことができないため、よく知っているいくつかの物を示されても、その正確な名称をいいあてることができません。

一人の患者さんにすべての症状が出現するというわけではありません。

流暢性の低下

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関連外部リンク

An Overview of Frontal Lobe Damage
Verywell Health

What Are Frontotemporal Disorders?
National Institutes of Health

What is Frontal Lobe Disorder?
News-Medical.Net