膝(ひざ)関節 |
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膝(ひざ)関節の構造
ひざ関節は、大腿骨(太ももの骨)、脛骨(すねの骨)、膝蓋骨(ひざのお皿)の骨で構成されています。
膝関節関節軟骨
骨と骨が接する部分は関節軟骨という滑らかで弾力性のある組織で覆われています。
膝の関節軟骨は誰でも年齢とともに水分を失いすり減っていきます。
膝が痛くて病院に行った時にレントゲン写真やCT、MRIの画像診断でヒザの軟骨がすり減っているといわれることがあります。
これにより、痛みの原因はこの関節軟骨のすり減りによるものだと思ってしまうことがあります。
しかし痛みの原因は関節炎ではなく、関節周辺の筋肉などからおこることも考えられます。
膝関節半月板
大腿骨と脛骨の間には半月板という軟骨がはさまっていて、衝撃を吸収してくれます。
スポーツ選手などはよくこのクッションの役割をする軟骨を損傷してしまいます。
関節包
膝関節部分は関節包という袋で包まれ、滑膜から分泌される関節液で満たされています。
関節液は潤滑油のような働きをするとともに、関節軟骨へ栄養を運び老廃物を持ち去ります。
関節に炎症がおこると、この関節包に水や血がたまります。
これは痛みの要因となりますが、生体が損傷を修復するための大切な作業には本来必要なものなのです。
膝の靱帯(じんたい)
膝関節は靱帯(じんたい)という強い繊維の束でしっかりとつなぎとめられています。
十字靱帯や側副靱帯などはよくスポーツなどの怪我で痛めてしまうことがあります。
じん帯は固くて強い反面、一度のばされてしまうとなかなかもとに戻りにくい性質があり、そのばあい膝周辺の筋肉を鍛えて筋力を強化する必要がでてきます。
膝関節の筋肉
膝関節は大腿四頭筋、ハムストリングス、腓腹筋などの筋肉により支えられ膝を動かすことができるようになっています。
膝関節の血管
膝関節への栄養血管は大腿動脈から始まり、内転筋裂孔を通り、膝窩を行く動脈は膝窩動脈とよばれます。
膝窩を下行し、脛骨と腓骨の間で後脛骨動脈と前脛骨動脈という終枝に分かれるます。
膝関節の静脈は膝窩静脈があります。
膝関節の神経
膝関節周囲の神経には伏在神経、閉鎖神経、前大腿皮神経、後大腿皮神経、外側大腿皮神経、総腓骨神経、浅腓骨神経、脛骨神経があります。