骨の発生と成長 |
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骨の発生と成長
胎児期において、骨の発生には膜内骨化と軟骨内骨化の2つの様式があります。
膜内骨化
膜内骨化は繊維性結合組織に化骨点ができて直接骨化していきます。膜内骨化の代表は頭蓋骨の扁平骨です。この様式でつくられた骨を付加骨ともよびます。
軟骨内骨化
軟骨内骨化は先ず軟骨によって骨の原型がつくられて、成長とともに骨に置き換えられていきます。軟骨内骨化でつくられた骨は置換骨と呼ばれます。
骨の成長
大腿骨や脛骨などの長骨の骨幹部では骨膜下で膜内骨化が起こり太さを増します。
骨端部では骨端軟骨の分裂増殖による軟骨内骨化で長軸方向の成長と維持が保たれます。
成長ホルモン
下垂体前葉からの成長ホルモンにより骨の成長はつづき、成長ホルモンが低下すると骨の成長も止まり、それからは維持する状態がつづきます。
「寝る子は育つ」
成長ホルモンの分泌は睡眠と深い関わりがあることがわかっています。しっかりと睡眠をとることで十分な成長ホルモンの分泌が得られます。昔からいわれている「寝る子は育つ」という格言は実は科学的にもそのとおりだということになります。
十分な睡眠
成長ホルモンは成長期だけでなく成人してからも、十分な睡眠によって下垂体前葉から分泌が得られます。変形性膝関節症などで、膝の軟骨が減ってきている方の中には十分な睡眠がとれていない方も多いようです。