骨の連結

執筆者

井出貴之（鍼灸師）プロフィール

骨の連結には線維性、軟骨性、滑膜性の連結があります。

線維性の連結は、骨と骨の間が線維性結合組織で結合され、靭帯結合、縫合、釘植（ていしょく）に区別されます。

靭帯結合（じんたいけつごう）は強靭な線維性結合組織によって骨と骨が結合されています。

股関節には腸骨大腿靭帯、恥骨大腿靭帯、坐骨大腿靭帯、寛骨臼横靭帯、輪帯、大腿骨頭靭帯などがあり、膝関節には前十字靭帯、後十字靭帯、内側側副靭帯、外側側副靭帯があります。

縫合は頭蓋骨を構成する前頭骨、頭頂骨、後頭骨、側頭骨、蝶形骨、篩骨などの骨が膠原線維（シャーピー線維）によって結合されています。

釘植は歯槽骨に歯根がはまった状態で歯根膜という結合性組織によって結合されています。

軟骨性の連結は2つ以上の骨が軟骨で結合されています。軟骨による結合部分は骨膜からつづく軟骨膜に覆われています。恥骨結合、椎体間結合、第一肋骨と胸骨軟骨結合などがあげられます。

滑膜性の連結は一般的な関節のことをいいます。骨と骨を滑膜が連結して間に関節腔（かんせつくう）があります。肩関節、股関節、膝関節などがあげられます。