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腰陽関(こしようかん) |

「陽関=前進する力のゲート」
**精神的・感情的な“気の流れ”**
英語
Governor Vessel(GV)3
Yao Yang Guan(Lumbar Yang Pass)
腰陽関(こしようかん)
奇経 督脈3
The Du Meridian (Dumaixue)
腰陽関
こしようかん
koshiyokan
取穴部位
第4腰椎棘突起と第5腰椎棘突起の間、正中線上
腰椎の中でも可動性が高く、腰部の中心的役割を担う位置にある
筋肉
棘上靱帯、棘間靱帯、棘間筋、脊柱起立筋の深層部
運動神経
脊髄神経後枝(L4〜L5)
知覚神経
腰神経後枝
血管
腰動脈背枝(腹大動脈から分岐)
主治
- 腰痛、坐骨神経痛
- 下肢のしびれ・冷え
- 泌尿器系疾患(遺尿・排尿困難など)
- 月経痛、生殖器機能の低下
- 下肢の倦怠、筋力低下
名前の由来(オリジナル解釈)
「陽関」は「陽の通り道」「陽気の関所」の意。 腰部に位置し、**全身の陽気がここを通って四肢に巡る**という要所にあたる。
「関(かん)」は扉であり、要の意。陽気が腰から下へ降りていくかどうかは、この“関”の開閉にかかっている。
ここが滞れば、“陽の門”が閉じ、腰痛・足の冷え・力の入らなさとして現れる。
象徴的意義と精神的側面
- 「踏ん張りがきかない」「流れが途絶えた」感覚は、腰陽関の失調を示す
- 陽関は**人生の“前進する力”を担保するゲート**
- 心が折れやすいとき、足が前に出ないとき、このツボに手を当てて「通れ」と命じてみる
- 気力・行動力・前進性を回復するためのスイッチ
臨床応用のヒント
- 寒湿型の腰痛に:腰陽関に温灸を据えることで、陽気を補い滞りを解消
- 前立腺炎や慢性膀胱炎:腎兪・関元とセットで調整
- 閉経期の虚寒型体質:陽気の下降が滞ることで起こるホットフラッシュにも応用
- スポーツ選手のパフォーマンス低下に:気血循環の関門として活用
セルフケアと内観ワーク
- 仰向けになり膝を立てた状態で、手を腰にあて、陽気が背骨を通って下肢へ降りるイメージを描く
- 「私は陽気とともに歩む」と唱えながらツボに意識を集中
- 朝、太陽の光を浴びながら、腰陽関を軽くタッピングして一日のスイッチを入れる

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→手の太陰肺経
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